ソラ(仮)
有沙が、3人と出会ったのは今年の始業式。



たぶん、有沙が遅刻してきたこと。



そして、颯太郎が隣りの席だったことが始まりだったと思う。



中学の頃からの仲間らしい颯太郎、翔太、唯に目をつけられたのは。



……まあ、唯はただ単にいつもいるようなもんで。



他の2人みたいに、有沙に何か執着してるとか、そんなんじゃなかった。



どっちにしろ、有沙にとっては迷惑だった、が。











『初めまして♪高谷颯太郎くんでーす!』



いきなり。



席につくなりそう言われた有沙。



でも別に大して驚くでもなく、

『どーも』

と軽く流した。



それがダメだったのか。



何がダメだったのか。


それ以降、3人はしつこく有沙に引っ付き回った。



…まあ、唯は2人から引っ張られて無理矢理感はあったけど。



そうこうするうちに、もう5月。



有沙は、今日のようなことも慣れてしまった。
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