強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
朝起きると、携帯には何件かのラインが来ていて…
ゆきの、お母さん、修哉さん、西野君、クラスの友達、そして准一さん。
朝から幸せな気持ちになった私は慌しく学校へ行く準備を始めた。
───…やっと准一さんが帰ってくる。
それだけが嬉しくて、胸躍る私だった。
***
学校へ行くと、クラスメートが沢山お祝いしてくれてなんだか心がくすぐったかった。
「はい、開けてみて?」
「うわーっありがとう!」
毎年欠かさず私にプレゼントをくれるゆきのに抱きついて私は丁寧に袋に包まれた箱をゆっくりと取り出した。
パカッと箱の蓋を開けると、中には可愛らしい柄をしたマグカップ。
私はパァーッと顔を明るくさせてゆきのを見上げた。
「マグカップだ!凄い、買おうかと迷ってたの!」
「でっしょー?こないだ割ったって話聞いてからこれしかないって思ったんだ!」
ドヤ顔をしたゆきのにもう一度抱きついてお礼を言ったのだった。