クールな御曹司の甘すぎる独占愛

晶をテーブル席に案内し、冷ましたコーヒーと占いしるこをいくつかもっていく。


「食べていいの?」


用意されたお椀とお湯を見て、晶は目をまばたかせた。


「はい。これからの私たちを占ってみませんか?」


晶の前に腰を下ろし、奈々が頬杖を突く。晶は占いしるこを食べたことがない。なんでも、そういったものは信用ならないらしく、おみくじですら子供の頃に引いて以来やっていないと言う。

でも奈々は、光風堂の和菓子を晶には制覇してほしい。そこで、大事な日を控えた今日、晶に食べてもらおうと準備していた。


「気が乗らないな。もしも嫌な結果が出たらどうするんだ」
「晶さんなら、きっとくじ運もいいはずです」


そもそも占いしるこの結果には、悪いものは含まれていない。


「晶さん、お願い」

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