恋して cha cha cha
そう思いながら仕事をしていたら、時間は7時を過ぎていた。

周りに視線を向けると、ここにいる社員は残り数人ほどだった。

もうそろそろ、わたしも帰ろうかな。

それまで行っていた仕事の保存をすると、パソコンの電源を切った。

カバンを手に持つと、
「お先に失礼しまーす」

そう言ってオフィスを後にした。

「そうだ、6階と7階に飲食店があったな」

エレベーターの前に立ったわたしはそのことを思い出して呟いた。

昼はコンビニ弁当で済ましているから、ビルの中にある飲食店の存在を忘れていた。

今日の夕飯はそこで食べて家に帰ろう。

そう思った時、
「香西さん、忘れ物です」

聞き覚えのある声に視線を向けると、高崎さんがこちらに向かって走ってきていた。
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