虫も殺さないような総長に溺愛されています
「あ、ねえねえ、花ちゃーん、駅前にさ新しく出来たアイス専門店すっごく美味しいんだって~。帰りにみんなで食べに行こうよ~」
「えっ、すっごい食べたい!行く行く!あ、でもね私門限あるから6時までには家に帰らないとなんだけど」
「早っ、今時門限ってのも珍しいのに6時って、」
「いやね、ウチのお祖父ちゃんが心配症で厳しくて。下手したら携帯のGPSで探しにくるんだから」
「しかもお祖父ちゃんなんだ。GPSって…、花ちゃんってハコイリムスメってやつ?」
「あはは、そんな事ないよ。ただ過保護なだけで普通の家だよ」
相変わらず懐っこく絡んでくるイチカ君と引っ付きながら、そんな他愛のない話で盛り上がる。
でもそうやってじゃれ合っていると決まって……、
「花さん、」
「っ……」
「チュッパあかない。……あけて?」
どっはー!!!
来たよ。
来ましたよ。
チュッパ攻撃の羞恥攻め。
あの日以来チュッパは私の羞恥アイテムで、それを知ってか知らずか、タロ君は私の意識が他にあると必ずチュッパの存在をチラつかせてくる。
いや、元々好きなのは知ってるんだけどね。
だから一概に嫌がらせとは言えないけどさ。
内心ドキドキとして受け取ったチュッパを開封し、それを『ハイ』と変に緊張しながらタロ君に戻す。