虫も殺さないような総長に溺愛されています





それでも、ひとたびそんな時間を終えてしまえばだ。

「あっ……」

不意に吹き抜けた風にふわりと攫われたのは自分達が持ち寄った食品のビニール袋だ。

さすがに最低限のモラルは持ち合わせており、いけないと腰を浮かし始めた時には私より早く動きを見せた姿の背中を捉えた。

一瞬の早さを見せて、ひらりと舞った袋を流麗な動きでその手に掴む姿には素直に見惚れる。

あんな、普段はボケっとしてて度々階段を踏み外すタロ君なのに。

「ゴミはちゃんとゴミ箱に入れないとね」

「ふわぁ!タロ君お見事!凄い!」

「タロは運動神経はいいからなあ」

「運動神経は良いのに普段はなんかスイッチOFFで注意力散漫なんだよねえ」

タロ君とつきあう様になってもだ、基本カナイ君とイチカ君も行動を共にして4人で過ごす事は多々だ。

いや、付き合いだしてからはなんだか気を使ってくれていて、私とタロ君の2人きりの時間を設けてくれているけれど。


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