国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
リコルタの草は、葉の部分は無害だが根っこに強力な麻痺作用が有る。それを悪用して毒薬を製薬したり、また希少価値かあるために高値で売買されている。

(もしかして、私……とんでもない勘違いをしていた?)

物取りに遭っていると思い込んでいたが、剣を向けられていた女は実は犯罪者だった。知らなかったとはいえ、公務執行妨害とはこのことだったのだとミリアンはようやく理解した。

「すみません、私……」

「まったく、余計なことをしてくれたものだな。その上、この私に剣を向けるなどと……血の気の多い兵士が見たら、きっとお前はその場で討たれていた」

そうだ。国王陛下の身を守るため、王に危険が及べば何があろうと護身する兵士がいる。ミリアンは自分が殺されていたかもしれないと思うとぞっとした。
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