はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
「授業、サボってるんじゃない!」



階段の下で響いた声に、私たちはビクッとなった。



この声は、1年の時の担任だ。



私たちが見つかったわけじゃなく、アンジェ先輩を注意してる。



「山田、少しは真面目にやってるって聞いて安心したのに…。」



「もう、そんな苗字じゃないし。」



彼女は、今年から苗字が変わったらしい。



「切りつけた相手が担任じゃ、教室に居づらいか?」



切りつけた…?



「別に…。」



彼女はそう言うと、その場を立ち去った。



このまま見つからずに済むと思ったら大間違いで、担当クラスを持ってない教師は階段を上ってきた。



「まだサボってる奴が居た、神谷に…桐生!?」



私がサボってることに、相当驚いてた。



「ねぇ先生、さっきの切りつけたっていう話の詳細教えて。」



深夏ってば…。



「神谷、箝口令敷かれてるから勘弁して。」



「じゃあ、私たちのサボリは不問に処すってことで…。」



「しょうがないな…。」



困ったように頭を掻くと、渋々それを了承した。







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