はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

・若菜サイド

期末考査直後の活動日、久しぶりに部活に顔を出した。



ってか、帰ろうとしたら部長に捕まって仕方なく…。



中に入ると、初めて見る連中だから1年だろうか?坂下の周りに群がって、楽しげにお喋りしていた。



私にも、あんな頃あったよなぁ…って思い出したら、1年が羨ましくなった。



私が来たことに気づいた坂下は、私を見て嬉しそうに微笑む。



それを見た1年からの、誰?って視線が少し痛い。



「これで、全員集合かな?」



部長の声に、坂下が待ったをかける。



「まだ、野田くんが来ていません。」



「もう~っ、世話がやけるんだから!」



部長はそう言うと、廊下を走っていった。



しばらくして、部長に引きずられるようなカンジで男子が入ってきた。



あの日、夏目に呼び出された先輩だ。



まだ、辞めてなかったんだ?



「はい、これで全員!

みんな、席ついて。」



部長に促され、みんなが自分の席に着く。



いつもの席に向かうと、そこには既に1年が座ってた。



あー、どこに座ろう?



周りを見渡すと、居心地が悪そうにしている野田先輩の隣が空いてた。



私がそこに向かうと、野田先輩は首だけで軽く会釈した。







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