はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

・若菜サイド

「桐生、お前も来いよ。」



野田先輩が応援団だけで打ち上げをやるというので、ついて行く。



応援合戦の得点は入らなかったものの、3年の担任と副担任がファミレスの金券をくれたらしい。



「どうせなら、メシ食いてぇよな。」



「無理だろ、ケーキ代程度しか入ってないさ。」



そう言いつつ、団長が封筒を開けると…。



「すげー…。」



予想を上回る額が、入っていたのだろう。



「桐生ちゃん、メシもケーキもドリンクも何でも頼んでいいから。」



って、言われた。



いくつか食べたいメニューがあったので、みんなで取り分けて食べる。



「それにしても、朱火組の先生連中だけでなく、坂下が金出すとは…。」



接点も無いのにどういう風の吹き回しだ?と、一様に首を傾げる先輩たち。



坂下が?



聞けば、封筒の中にメモが入っていて、坂下先生にお礼を言うようにと書かれてたんだとか…。



「桐生絡みだろ。」



野田先輩が口を開く。



勘弁してよ、あの噂を掘り返すつもり?



「あー、借り物競争で桐生ちゃんをかっ攫っていったからな。」



澤弥先輩のセリフに、みんなが頷く。



あの噂に拘っているのは、当事者だけなのだろうか?




そんなことを考えながら、ケーキに添えられた苺を口に放り込んだ。








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