はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
病室から少し離れた場所で、とりあえず涙を拭う。



泣いてたら、深夏が怪しむよね。



私の気持ちは、誰にも言ってないし…。



私はお手洗いに入ると、洗面所で顔を洗った。



少しして出ると、私を探していたのか深夏が近寄ったきた。



「もう、気づいたらいなくなってるんだもん。

すっごい探しちゃったよー。」



「あ、ごめん。

それより撮れた?」



「もう、バッチリ。

坂下先生ってば、澄ました顔して超エロいんだけど~。」



凄いスクープが撮れて、深夏はテンションが高くなってた。



それにひきかえ私はブルーな気持ちだったから、看護師たちがこっちに向かって来るのにいち早く気付いた。



「深夏、隠れて。」



カメラ持ってうろついてるのを見つかると面倒なので、深夏の腕を掴むと急いで物陰に潜む。



そんな時、看護師たちの噂話を耳にした。



「前の奥さんと違って、あの子は毎日坂下さんのとこに通って…偉いよねぇ。」



「しかも、坂下さんが助からないの知ってて…でしょ?」



「歳の差20歳以上だろうが、余命1ヶ月程度だろうが、愛があれば関係無いのね。」



「あの子が卒業するまで、坂下さんもつと良いわね…。」



今、何て…?















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