だから何ですか?
ああ、でも・・・一人だけ例外がいたっけな。
そんな事を思い確認の様にチラリと視線を走らせたのは斜め前程に位置して座る亜豆の姿だ。
にこやかに華やかに笑う女性陣の中特別愛想も振りまかずにいつもの印象のままそこにある。
これなら確かにクール&ビューティーなんて印象で語られるわけだ。
俺だってよく知るまではそう思っていたわけだから。
にこりとせず、進んで会話に参加するわけでもない。
そういう点では俺と同じような空気を纏う。
それでもまったく愛想が無いというわけでもなく、そこは亜豆だって接待慣れしたお嬢さん。
気配り目配りは鋭くて、少なくなっているグラスには酒を注いで、料理が出れば素早く綺麗に小皿に持って配分していたり。
話しかけられればそれに対しては丁寧に受け答え。
だから笑顔がなかろうが場の空気を壊すような在り方ではない。
どっちかと言えば・・・黒子?
在るけど必要最低限は無でいるような。
そんな亜豆を確認し、嘘でもにこりと微笑まない姿には・・・・馬鹿みたいだけど嬉しいと思う自分がいる。
クールビューティーの印象のままでいい。
いっそもっととっつき難いと印象がついて苦手意識を持たれるくらいでもいい。
俺だけが・・・亜豆の良さを知ってればいいんだ。