だから何ですか?
♧♧♧♧
移動中の車の中、隣に身を置いていた凛生が携帯と格闘していたのを横目に捉えながら静かに笑う。
相手は和なんだろう。
受信を示すバイブ音が響いたかと思えば、驚くほど速く返信をしているから苦笑い。
多分相手が戸惑う程短文で感情が読めないそれなんだろうと、確認せずとも理解しているから和の戸惑いが手に取るように見える。
そんな短文のやり取りをしていたかと思えばゴソゴソと手帳を取り出し写真を撮り始める事には、予定の確認かな?なんて予測をしつつ。
なんだかんだそんなやりとりをした最後には隣で僅か口の端を上げて手帳を鞄にしまう凛生の姿。
「恋する女の子だねぇ」
「・・・恋する女の子だよ」
「和を避けてたくせに?」
「避けてない」
「フッ・・・まぁ、・・・人それぞれ、受け取り方は違うよね」
見方によってはどちらにも。
避けてもいるし避けてもいないのだ。
避けていないという凛生の言葉や意識は嘘じゃないけれど、避けていると受け取る感覚も間違いじゃない。
さて、和の迷走はどちらに進むのか。