だから何ですか?
さすがに自分が突っ込みを入れて解放した方がいいのか。
そんな冷静な思考も浮上仕掛け、無意識に亜豆の細身の体に巻き付けていた腕を緩めかけた瞬間。
肩に預けていた頭にしっかりと添えられた手の感触、離れようとした俺の身体を逆に抱き寄せる様に背中にも感触を得て。
えっ?と思った刹那、
「何が知りたいですか?」
「・・・・えっ」
「なんでも聞いてください。もっと早く言ってくれたらいいのに」
「えっと、・・・信用ないのか!とか思わねぇの?」
「何でですか?」
「いや、だって・・・」
「ああ、でも、私の事知りたいとか独占したいとか伊万里さんの告白聞けたのは・・・ちょっと得した気分です」
クスクスっと耳の近くで響くのは悪びれないけれど意地悪っぽく笑う亜豆の声。
そこに見え隠れするのは素直な歓喜で、未だ戸惑い気味の俺との温度差は明確。
心底俺の本心が嬉しいと言う様な腕の中の亜豆。
本当・・・・脱力する。
「も・・・お前何なんだよ、」
「伊万里さん?」
悩んでるこちらがとことん無駄に感じる手ごたえのなさ。
怒るタイミングでさえ摘み取られ、代わりとばかりに持て余すくらいの愛情を返され呆けてしまう。