だから何ですか?
自分が眠った時にはアバウトなレイアウトのみ。
その配色やロゴなんかも殆ど思いついていなかったモノだ。
なのに目覚めて映し込んだ画面のそれは自分のレイアウトはそのままに、そこに手が加えられ配色から文字入れまで。
大方の作業は終わっているような状態のデザインで、見た感じ現状ロゴのフォントや大きさ調整と言ったところか。
驚いた。
驚きと同時に変に感動と言うか興奮と言うか。
「・・・・怒らないんですか?」
「・・・・えっ?何で?」
「いえ、普通勝手な事するなと憤る物ではないかと思って。自分のパソコンで、更には自分のレイアウトを勝手気ままに弄られた場面ですし」
「まぁ、出来がめちゃくちゃ破綻して納得いかないものだったらキレてたかもな」
「・・・ご安心ください。特別途中保存もかけていませんから消してしまえば元の、」
「消すな、」
「・・・・」
言いながらマウスで削除操作をしようとする亜豆の姿に待ったを響かせ、制止を求めて手首を掴む。
細い。と、掴んだ瞬間にそんな感想が浮かび、確かめる様に彼女の顔を覗き込んだ。
無表情に僅か驚愕だろうか。
大きな目を時折瞬かせ、俺の続く反応を待っているような。
「作り上げろって。良いデザインだ」
皮肉とかではなく純粋に賞賛に値する。