どうしたって期待したい!!



「ふっふっふっ~、いやぁ、隅に置けませんな鈴原さん?」

「あ……実結(みゆ)。久しぶり~。……って、何が?」

夢から連れ戻す様に、とんと自分の目の前に突き下りた女性の腕。

見る前から声音で充分に分かる相手であるけれど、視線を動かし捉えたのは自分と親しく交流を持つ友達の一人。

久しぶりだと言うのに挨拶よりも早く落とされた言葉には含みがたっぷりで、それを更に後押しするように向けられる笑みもまた含みありに私を見つめるのだ。

隅に置けない?何が?と思うくらいにまったく覚えがない一言でキョトンとしちゃうんだけど?

そんな私の反応にすらどこか楽し気にニヤケる実結はなんか悪代官みたく見えるんだけど。

「明日ね、このクラスメンバーで新年会しよう~って話が盛り上がってるんだけど」

「ああ、ははっ、本当にこのクラスメンバー好きだよねそういうの」

「勿論、チサも行くでしょ?」

「え~、いや私は……」

「ってか参加って返事しておいたから」

「したんかいっ!?」

いやいやいや、私は夕刻の貴重時間は水城くんの為に費やしたいと…

「このクラスで一二を争うイケメン君はだーれだ?」

「……………はっ?」

「答え……西條君でしょ」

「はっ?」

「その西條君も当然明日の飲み会参加なわけですよ」

「へ、へえ……」

あれ?西條ってどの人だっけ?

私の中のイケメンって水城くんしかインプットしてなかったわ。



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