コイをしたのは君



「咲薇、遥人おはよう。今日も2人揃って仲良しだね」


教室に入るなり遥人の友達の類くんが声をかける


類くんは見た目は真面目で優しそうなのに、時々目が笑っていない。

内心何を思っているのかわからない時がある。




「仲良しというか…その、アパートが同じだから!」




「そうだけどさ〜。毎回時間ピッタリでたまたま一緒ってことないでしょ」





遥人がドアを開けた音を目安にわたしも部屋を出るなんて口が裂けても言えない…




「おい類、朝から咲薇をいじめるなよ。困ってるだろ」



「いじめてるんじゃなくて、疑問だったから聞いただけ」




わたしを見つめてニコッと笑う類くんを恐ろしいと思った




< 6 / 46 >

この作品をシェア

pagetop