彼氏の上手なつくりか譚





まあでも、連絡先はゲットできたわけだから、そのことだけでも良しとしよう。


でも、まさかケータイ番号とは……カイエンくん、LINEやってないのかな。


「真奈、カイエンくんの番号、これで合ってる?」


「さあ、合ってんじゃないの?」


トイレから出た真奈は、手を洗いながら、興味なさそうに言った。


「さあって、え? 真奈、カイエンくんの連絡先、知ってんじゃないの?」


「知るわけないでしょ? 大体、知ってたら私も理沙みたいに顔に電話番号書かれてたって。まあ、そんなことされたら、私の場合、すぐに手が出るけど」


まあ確かに。私も驚きの方が勝ってなかったら、あの場面、絶対顔面殴ってたと思う。




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