彼氏の上手なつくりか譚
私の背後に立っていた女性は、とても落ち着いたお嬢様って印象。
白のブラウスに黒のロングスカート、茶色のブーツを履いていて、茶色のバッグを肩にかけている。
茶髪でセミロング。ふわっと巻いていて、困り眉が前髪から薄っすら透けて見える。
これこそ私の思い描いていたヒトミさんそのものだ。
ということは、彼女が本物の……ヒトミさん?
「理沙さんですよね? ごめんなさい、遅れてしまって……初めまして、ヒトミです」
「あ、いえいえ、山田です。初めまして……というか早速ですが、気になることが2つほどありまして……」
「何ですか? 遠慮なさらずおっしゃってください」
「では、遠慮なく……」一つ咳をした。
「あの、この人は誰ですか?」
私の指した方を見て、ヒトミさんは「ああ、弟です。心配だからって無理矢理ついてきたんです」と言った。
ああ、弟……だから「姉ちゃん」かあ。
似てないけど、まあ一先ず、それは良しとしよう。