私を救ってくれたのは君でした。
「はい、じゃあなぜメロスは走ったのですか?」

「メロンが追いかけて来たから」

「……えーと、雪が溶けたらなにになる?」

「溶岩」

「ばか!」

「はぁ?!」

「あのね、雪が溶けて溶岩になったらやばいでしょうが!」

「あ、そっか」

「そっかじゃない!メロンが追いかけてくるわけないし!もーうっ、基礎から叩き込まないとじゃない!」

「え〜」

「もしこの宿題終わらなかったら明日もこれやるからね!」

「あーはいはい」

「よーしじゃあ次はこの問題!」

「えーと、これは……」

にしても、友達なんていつぶりだろう。ずっと人とは関わってなかったから友達なんて作ってなかったや。
ふふ、やっぱり楽しい。前よりずっと生活が楽しくなった。

本当に、鶴谷くんのおかげで変われそうな気がする。君なら、私を変えてくれそう。
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