私を救ってくれたのは君でした。
「……そうか。あ、天宮、あのよ、お前変わりてぇか?」

「そ、そりゃ変わりたいわ。今の、この自分から」

「じゃあ、話すんだよ、天宮の気持ちを」

「や、やだ…そんなこと出来ない……」

「出来ねぇじゃねぇ、やるんだよ!出来るか出来ないかは、やってみねぇとわからねぇだろ!?」

「ま、まぁそうだけど……結果なんて目に見えてるわ!」

「伝えねぇと、天宮の気持ち言わねぇと、なにも変わらねぇぞ」

「だったら、変わらなくていい……!」

「はぁ?!変わりたいなら勇気だせ!ずっと逃げてんじゃねぇ!人はな、いつか変わんねぇと行けねぇんだ!天宮!今がその時なんだよ!」

「私はどうせ変われない」

「あぁ!イライラしてきた!お前な!決めつけんなよ!変われない変われない言ってと絶対変われねぇぞ!変わるには、多少の勇気が必要なんだ!わかれよ天宮!」

「うるさい!鶴谷くんになにがわかっていうの!?」

「あぁ、わかんねぇさ!でもな!これだけはわかんだよ!天宮は、今進まねぇと!変われねぇぞ!進めねぇぞ!?それでもいいのか?!実の母親にこれから人生ずっと縛られていいのか?!あぁ?!」

「いやだ、けど私は変わろうとしても変われなかった……だから…無理なんだよ…私には、無理難題なの!」

「やる前からそんな弱気になんなよ!前が出来なかったら今回も無理なのかよ?!勝手に決めつけんなアホ!今回は!俺がいる!」

「えっ……鶴谷くんが?」

「もし無理でも、それは大きな進歩になる。天宮、頑張れよ……な?」
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