私を救ってくれたのは君でした。
「ママ、ありがとう。これからもずっと、私の母親は、ママだけだからね」

お母さんは、涙を流し始めた。唇を噛んで、必死に堪えるママ。それでも流れる涙。

「雪希……こんなママでごめんね。いつと殴ってごめんね。こんなママでもママと思ってくれてありがとう。私は雪希をうめて幸せよ」

「ママ…大好きだよ」

「私だって……大好きだよ」

するとお母さんは連れていかれてしまった。

「ママァ!」

「雪希ぃ!」

最後は涙の別れだったけど、嬉しかった。お母さんの本当の気持ちを知れて。

「ありがとぉ!」

お母さんは顔をぐちゃぐちゃにして泣いていた。


今ちょっとジョギングしてたら天宮の家にパトカーが止まっていた。あまりに突然のことだった。確か天宮今日はお母さんが来るって言ってたな。と、言うことは母さんとなにかあったのか?
俺は家の前まで行った。
すると、パトカーの中にはお母さんらしき人物が泣きながら連れていかれていた。そして家の中に目を向けると、そこにはあの柏木と天宮がいた。
胸が苦しくなっていく。これは、ヤキモチというのだろうか?柏木が天宮に触れているのが許せなかった。
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