嘘つきお嬢様は、愛を希う


三人そろって『野良猫隊』。


理月や幹部のみんなが誰もそばにいれない時は、代わりにこの野良猫隊が派遣されてくる。


三人とも天馬と同い歳だからか、こうしているとまるで弟が増えたような気がして……。



「まったくもう」



なんだかどうしても、甘くなっちゃうんだよね。


個人的には、やっぱり『姫』だなんて呼ばれたくない。


それなのに当事者である理月がなぜか否定しようとしないから、族の皆は私と理月の関係を信じきってしまっている。


……ほんと、よくわかんないよ。


確かに最初に比べれば、理月と私の関係は少しだけ縮まったかもしれないけど。


慣れない自分の格好を見下ろして、私はため息をついた。

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