柴犬のお尻愛好会

俺は野球部でピッチャーをしていた。


ボールを投げることが大好きだった。



去年の夏の大会が終わったあとから、

練習試合などで投げさせてもらえる機会が増え、練習量を増やした。


その結果、冬になろうかという頃から肘に痛みを感じるようになった。


俺はそのことを家族にもチームメイトにも顧問の先生にも、誰にも言わずに湿布を貼って誤魔化していた。



そうして年が明けた頃。


部活のピッチング練習中に、肘に激痛が走り、それ以降、ボールを投げられなくなった。


病院に通っても、今まで無理しすぎていたようで、速い球を投げるのは難しいだろうということだった。


最初に痛みが出たときに、隠したりせず、きちんと病院に行っていれば、ここまで悪化しなかっただろう。


後悔が俺を打ちのめし、結局、失意のまま退部届を二月の終わりに出した。

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