【完】キミさえいれば、なにもいらない。
友達の妹というよりも、女の子として扱ってもらえているいるような気がして、私はそんな彼の態度にドキドキしっぱなしだった。


「雪菜といると落ち着くんだ」


「雪菜の笑顔にいつも癒されてるよ」


先輩は私といる時、そんな言葉をかけてくれた。


今思えば彼女にするようなことを、私にしてきていたように思う。


男慣れしていなかった私は、それも全部真に受けてしまって、いつしか自分は彼にとって特別なんじゃないかって、勘違いしていた。


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