【完】キミさえいれば、なにもいらない。
それから数日……。


三日間に及んだ期末テストが無事終了すると、教室がまた一気に賑やかさを取り戻した。


テストの答案も次々と返却され、今日はついに学年順位が発表される日。


帰りのSHRにて、担任の先生が、教科ごとの点数や総合点や順位が書かれた紙を一人一人に配る。


私は全教科でそこそこいい点数を取ることができて、さらには中間よりも少し順位が上がっていたので、見た瞬間少しホッとした。


だけど、なんだかそわそわして落ち着かない。いい点数を取れたのは、もちろん嬉しいけれど。


正直に言うと、それ以上に彼方くんの順位がどうだったのか気になっていた。


たしか、100位以内に入ったらっていう約束だったよね。


ものすごく頑張ってたのは知ってるけど、かなり無謀な挑戦だったから、心配だな。


あれだけ頑張って達成できなかったら、絶対ショックだろうし……。


って、私ったらなんで、彼方くんの順位ばっかり心配してるんだろう。


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