【完】キミさえいれば、なにもいらない。
ノリのいい璃子は、突っ込みどころ満載のお兄ちゃんの発言にうまく合わせてくれる。さすがだ。
「あ、そうそう。今日俺さぁ、帰り遅くなるから夕飯先食ってて」
お兄ちゃんはパッと私から手を離すと、ポケットからスマホを取り出し、思いついたように話しだす。
私は内心「またか」なんて思いながら、呆れ顔で頷いた。
「わかった。今日もスタジオ?」
「うん、そう」
「ふーん……。いいけど、受験勉強もちゃんとやったほうがいいよ」
「やってるって」
なんて口では言うけれど、私はあまり彼が真面目に勉強している姿を見たことがない。
お兄ちゃんは趣味で友達とバンドを組んでるんだけど、その練習でスタジオに入ったり、家でもギターばっかり弾いてて、この前もお母さんに怒られてた。
好きなことをやるのはいいけど、やるべきこともちゃんとやってほしいんだけどな。
「あ、そうそう。今日俺さぁ、帰り遅くなるから夕飯先食ってて」
お兄ちゃんはパッと私から手を離すと、ポケットからスマホを取り出し、思いついたように話しだす。
私は内心「またか」なんて思いながら、呆れ顔で頷いた。
「わかった。今日もスタジオ?」
「うん、そう」
「ふーん……。いいけど、受験勉強もちゃんとやったほうがいいよ」
「やってるって」
なんて口では言うけれど、私はあまり彼が真面目に勉強している姿を見たことがない。
お兄ちゃんは趣味で友達とバンドを組んでるんだけど、その練習でスタジオに入ったり、家でもギターばっかり弾いてて、この前もお母さんに怒られてた。
好きなことをやるのはいいけど、やるべきこともちゃんとやってほしいんだけどな。