臥薪嘗胆の主
「その子達を離せ。…佐々木 遊佐。」
確かに聞こえた、夜さんの声。
…知りたくなかったというのは、疑っていたからだ。
「………てやる…」
倉庫のドアを開けて、少し見ていると俯いた遊佐がいる。
「復讐してやる…!!」
夜さんを目で捉えた遊佐は、復讐の鬼に成り果てていた。
「全く…君は何をそんなに憎んでるの?…施設?先生?お友達?」
施設を襲うぐらいだから、きっとその中のどれかを…遊佐は恨んでるんだろう。