みだらな天使
みだらな天使

朔の家族問題が一件落着し、私たちの同棲生活に再びゆったりとした時間が流れていた。





その頃、ちょうど世間はバレンタイン時期で。





毎年、デパートでチョコレートを購入していた私だけど、今年は人生で初めての手作りチョコに挑戦することにした。




朔の喜ぶ顔が見たいからって、まさかこの私がイベント事を気にする日がくるなんて、自分でも予想できなかった。





それだけ、私は朔に出会って変われたってことなのかな。







チョコ作りの材料を購入して、お店から外に出ると、辺りはすでに真っ暗だった。




朔が帰ってくる前に戻ってチョコを作らないと…と、歩き出した時だった。






右腕をふいに捕まれ、振り返ると…









…見知らぬ男。


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