短編集 【ストーカー】
久し振りに帰る実家の前で待っていると、
まぁ~お洒落というお洒落なコーディネートで全身を包む妹が玄関から出てきた。
俺とショッピングモールに行く時との差に多少なりともショックを受けつつ、その後をつける。
だけど・・・。
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「リホ。はいこれプレゼント。」
「え!?どうしたの?私誕生日来月だよ。」
「この前、社会人になって初の給料が出たから。リホ時計欲しがってただろ?」
「え~~!?すごーーい!!」
「開けてみ。」
「やばっ!可愛い~!!
ありがとうお兄ちゃん!!」
「!?おいおい、
何年ぶりのハグだよ・・。」
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お洒落なコーディネートの中、
もう何年も前に俺が会社の初任給で買った腕時計がつけられている左腕を見てちょっとした優越感に浸る。