短編集 【ストーカー】
「いらっしゃいませ~。」
通りすがりにある花屋さんへと寄ると、店員さんに事情を話して適当に見繕って貰う。
友は・・花なんかには絶対興味ないんだけど・・。
恐らく学生アルバイトであろう店員さんが一生懸命選んでくれている隣で、
そんなことを思っていると店員さんに申し訳なくなった。
「ありがとうございました。」
「喜んで頂けるといいですね。」
「はい。」
!?
花屋さんを出ようとした時だった。
「あ・・雨・・。」
僕が出入り口前で立ち止まった事で、
店員さんも外の異変に気付いたようだった。
「すみません。もう少し居てもいいですか?」
「はい。どうぞ。きっと通り雨だからすぐ止みますよ。」