輝きに満ちた世界で


「はい、終了!
よかったよ、二人とも本当のカップルみたいだったよ〜」



カメラマンはそう言って私たちを絶賛する。



「じゃあ、僕はもう片付けに入らなきゃね。」



「「ありがとうございました。」」



私たちは二人揃って頭を下げた。



周りを見渡せばみんながみんなこっちを見ていた。
意味もわからず私は首を傾げた。



スタジオの端の方に姉ちゃんを見つけ、私はその方に行った。



「お疲れ。小夜ちゃん、凄かった!
可愛かった!!!」



その後も姉ちゃんは可愛い可愛いの連呼。



「ありがと。」



「その部屋着、今年売れるね〜



ホントに小夜ちゃんが恋愛経験ないのが信じられないわ〜

普通ならあんなことされたらイチコロだし。
もう全員ノックアウト。



着替えてきたら?もう帰るでしょう?」



私はそう言われてメイク室へと戻った。



このキラキラした世界の名残惜しさを噛み締めて私はスタジオを出た。

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