秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「裕がいなくて寂しい?」


生徒が少なくなった教室内、あたしは大人しいグループの克也へそう聞いた。


克也と裕は比較的仲が良く、裕の葬儀の日には1人で号泣していた。


「裕はあいつらのせいで死んだんだ……!」


克也の怒りは完全に剛たちへ向いていた。


元はと言えば裕が盗撮したのが悪いのに。


そう思って内心笑いたい気分になった。


それに、あたしが動画をサイトに投稿しなければ、裕は今も生きていただろう。


「もう学校にはいないんだし、克也の気分が晴れるまであいつらの秘密を暴露したらどうかな?」


あたしの言葉に克也は驚いたように顔を上げた。
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