羊だって、変るんです。
「・・・はい。」

あの時の事を思い出すと、表情が硬くなる。

「上手く行かなかったのか?」

「上手く・・・が何を示しての上手くか良く分かりませんが、多分上手くいってないようです」

一瞬山葉を見たが直ぐに視線を画面に戻し、勉強中のプログラムを表示させる。

「相談に乗ろうか?」

ハッとして辺りを見渡すと、鈴木の姿が無かった。

「あぁ、アイツ総務のパソコンの調子が悪から呼ばれて行った」

誰をどういう意図で探しているか察した山葉が、そう話してくれるので、少しホッとした。

鈴木もありがたい先輩ではあるが、からかわれる事の方が多く、今回の事も話せばからかわれるだろう。

「えーと・・・」

「そんな顔してたら、仕事も捗らない」

「う・・じゃぁお言葉に甘えて、相談させて下さい」

頼みやすくしてくれているのが分かり、素直に甘える事にした。
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