羊だって、変るんです。
『そうだ、別の事考えよう・・別の事?』

別の事を考えようとしても、微かに聞こえる吐息で現状に引き戻される。

そうすると、昼間の出来事までも蘇り、鼓動が早くなる。

『ダメだ・・眠れる気がしない』

チラリと顔を上げると、浴衣から覗く胸元と、男らしい喉元が見える。

『!?見ちゃダメ』

キツク目を瞑り直し呼吸を整える。

やっと落ち着きを取り戻して、気持ちを紛らわす為に考え事をするが、毎回没頭する前に凱の事を思い出して緊張する。

そんな事を何度も何度も繰り返しているうちに、夜が明け始め、やっと意識を手放した。
< 69 / 172 >

この作品をシェア

pagetop