俺にもっと溺れろよ。








*





「桃花、もう起きなさいよ〜」



お母さんの声で目が覚める。



時計を見ると、もう15時を過ぎていた。


......さすがに、寝すぎじゃん。



十分寝たはずなのに、全然スッキリしない。


体も重いし、なにより心がズダボロだ。


わたしのこの状態で。



......昨日の出来事が現実だったんだって思い知らされる。



重たい体を起こして、ベットから出る。


洗面所に行くと、酷い顔の自分と目が合う。




「......ははっ、酷い顔」




今まで見たことの無い自分に乾いた笑い声が漏れる。


こんなの、誰にも見せられないや。




「...........もう、いやっ......」




この顔が昨日の出来事を物語っている。


また、涙出てきちゃったよ。



もう、昨日で乾いたはずなのに......。


全然、止まらないじゃん。



わたし、失恋とか初めてで、どうしたらいいかわかんないよ......。



明日、学校に行くの憂鬱すぎるな。


金曜日まで、あんなに学校が楽しみだったのに、今は逆。


たった、1日2日でこんなに変わっちゃうんだから、笑っちゃうよね。


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