大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
贈り物
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贈り物

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朝食から程なくして、数名の女官が大きな包みを持ってやってきた。

最後に30代だと思われる女性。

「何ですか、これ?」

私が聞くと、

「大王よりの贈り物です。」

開かれた包みの中には…

「これは…!!」

染めに出されてはいたが、明らかに桑の里で織られた絹織物だった。

「お妃様の衣を仕立てよ…との事で
ございます。」

最後に来た女性は、仕立てのために呼ばれた針子だった。

針子が私を立たせて採寸していく。

されるがままになっていた私は、ある事を思いついた。

「お願いがあります。」

屈んでいた針子は不思議そうに私を見上げる。
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