忘れられない君との夏。


私は洸の彼女じゃないし、洸のことが好きなわけじゃない。


同級生だから、小学校のころから知ってるから。それだけで、洸の近くにいることができる。


笑顔で、言わなきゃ。


いいよって、言わなきゃ。


「高野、それは…」


「みんなで!みんなで、行こう?」


私は精一杯明るく聞こえるように無理やり笑った。


「…洸も、それでいいよね?」


洸の真剣な目が、私の心を探る。


笑顔が、どんどん引きつる。

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