忘れられない君との夏。
「おっ、来たか夏目」
教室のドアを開けると、そこには嬉しそうにプリントを持つ秋谷先生がいた。
「…はよーございます。ていうかクーラーつけといてくださいよ」
私は唇を尖らせて自分の席に着く。
「1週間、俺だってお前につきあってやんだから真面目にやれー」
目の前にドサっと数学のプリントを置かれ、私は盛大なため息をつく。
「だって意味わかんないんだもん数学」
「お前なー、一応国公立志望だろ?それに数学以外はまともなんだから、こんだけ頑張んなさい」
頭にチョップをくらい、「いたっ」と大げさに声を上げる。
「体罰だあー!!」
「わー訴えられるー」
明らかな棒読みを聞いて、私はまたため息をついた。
ここまで来たら、やるしかないか…