目を閉じたら、別れてください。
彼がプロポーズのやり直しをするといっていたのはうれしかったのだけど、それ以外のことを考えると正直な話、結婚面倒くさいって思ってしまってる。

こんな気持ちで恋人になるのは、不誠実だ。


遅くなったお昼に、泰城ちゃんとロッカールームでコンビニパスタを食べていたら、一時間前に彼からメールが来ていた。

『今から斎藤さんとジム行ってくる』

ひえ。休日まで体動かすなんて叔父さんも進歩さんも意味わからない。

『脱いだらすげえの知ってるっけ、写メいる?』

浮かれた彼の言葉に、『いらぬ』と武士言葉で返信してテーブルに突っ伏した。

「先輩、どうしたんですか?」
「恋愛って、体力ゴリゴリ削られる」
「……先輩から、付き合ったばかりの初々しい幸せオーラが見えません。彼氏さんは?」

「叔父さんとジム行ってる」
「わ、もしかして新しくできたとこじゃないですか! 元オリンピック選手が運営するって話題の!」
「わかんない」

テーブルをはさんで正面に座っていた泰城ちゃんが、わざわざ隣に移動してくる。

「聞いてくださいよ! あそこ、紹介制だし今一般人は入れないんですよ」


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