天使の笑顔で【Remake】






そんな時だった




コンコン




部屋のドアをノックする音が聞こえた




「涼君?」




まもりの声が聞こえた




「なんだー?」



「入るよ?」



と言ってガチャっとドアが開く





まもりが部屋に入ると


俺が倒れ込んだベットの空いてるところに腰をかける




「ふられたの?」




まもりがいつものお節介を焼くように聞いてくる




「それで済めば話は早いんだけどな」



まもりになら話してもいいかな



あんまりまゆちゃんと関わりがあるわけじゃないし




俺はまもりに全部話すことにした



「まゆちゃん、心臓が弱いんだってさ
前に苦しくなってるところを見たし
今日も苦しくなって救急車呼んだ」




「……なにそれ大丈夫なの?」




「わかんねー
とりあえず俺は何もできねーよ
心配するしか出来ない」


「……そっかぁ」



まもりも深刻そうな顔を浮かべて俯く





「まゆちゃんがそれを神様から与えられた試練だとしたら
涼君の試練はそばにいてあげる事じゃないの?」




……試練?



「でも、俺はまゆちゃんを助けてあげられないかもしれないんだぞ?」



「助ける事が出来るのは医者だけでしょ?
涼君じゃ絶対出来ない
だから涼君にしか出来ないことをしてあげればそれでいいと思うよ?」




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