難病が教えてくれたこと
「俺?まあ、屋敷には住んでるわな。」
「「はあ?」」
「何なら1回、くる?」


ーえっと…ここはどこでしょうか。
いやいや、どこかは分かってるんだけど、これはねーだろ。
だって豪邸だよ?!
しかもめちゃくちゃ広い!でかい!
庭とかに日本庭園がありそうなそんな家。
「上がってけよ。」
「「お邪魔します…」」
「蒼空、おかえり。」
私たちが中に入るとめちゃくちゃ綺麗な女の人が。
「あら、お友達?」
「そう、同じクラス。
こっちが如月李那でこっちが古川海澪。」
「あらあら、可愛い女の子達ね。」
ん?会話的にお姉さん?
お母さんって呼ぶには申し訳ないくらい綺麗な人…
「はじめまして。
蒼空の母です。」
え、お母さんなの?
「これ、母さんだから。」
「お姉さんかと思った…」
「あら、ありがとう、嬉しいわ。
さあさ、どうぞ中へ。」
「ありがとうございます…」
私と海澪は蒼空について行った。
ついて行かないとわかんなくなるし…
ーカチャ…
「ここ、俺の部屋。
適当にくつろいでて。」
くつろいでてって…広すぎだろ…
【如月李那side END】

【更科蒼空side】
「はーあ…」
これだから遊びたくなかったんだよ…
気持ち抑えられなくなるから…
「蒼空、あの子でしょ、好きな子って。」
…母親にもバレてるし…
「如月李那って子。違う?」
ニヤニヤしやがって…
ムカつくからとりあえずスルー。
「蒼空、襲わないようにね。」
「なっ、誰が襲うか!襲えないだろ…」
言ってからやらかしたと思ってしまった。
認めてしまった…
李那が好きだと…
伝える気はないけどな。
だって裕さんと仲良いし、俺の入る隙間もない…
俺はバレー部だったんだ。
あいつは陸上部でいつも走り回ってた。
仲良くなって大会を見に行ったこともあった。
だけど、あの大会で李那が倒れるとは思ってなかった。
それも病気で。
俺が近くにいて、支えるから、頼ってほしい。
< 10 / 200 >

この作品をシェア

pagetop