難病が教えてくれたこと
第11話
【如月李那side】
ーピンポーン
「はあい。」
多分裕くんだね。
勝手に入ってこればいいのに。
学校辞めるまで勝手に来てたんだからさ。
「よっ」
案の定。
扉を開けたら裕くんがいた。
「態々インターホン鳴らさなくても。」
「鳴らしたいの。」
「意味わかんない。ふふっ」
私はあれから学校には行かず、家と病院の行き来だけの生活になっていた。
「相変わらずだな。
あ、でも髪伸びたよな。」
学校やめて半年。
今は、そこそこ暑い9月。
「ああー涼しい。」
「結局は涼みにきてるよね。」
「あ、バレた。」
私の部屋に向かいながら裕くんはカッターをパタパタ。
部屋に入るなり私の椅子に座った。
「今日李那のお母さんは?」
「いるよ?今買い物行ってくれてる。」
今までは私が買い物行ったりしてたけど。
もう、歩けないから。
完全に左足が動かなくなってしまったの。
「そっか。あ、パソコンある。」
「さっきまで講義受けてたからね。」
パソコンのおかげで高校卒業の過程を終えられそうだ。
「面白い?」
講義の先生と1対1。
正直言ったら面白くない。
逆につまらない。
「あ、今日これからみんな来るから。」
「え?」
どういうこと?
みんなが来るって…
「蒼空とか」
「ああ、把握。」
…ん?
今、9月半。
普通ならテストがある時期。
私もさっきテスト受けたんだけど…
「もしかして…」
「テスト勉強見てね〜」
「…やっぱり」
学校やめた私に何言ってるのよこの人は。
馬鹿なの?
「そのうち来ると思う。
茉希ちゃんや沙良ちゃんはそのまま来るけど、蒼空と海澪ちゃんは着替えてから来るらしいよ。」
だろうなとは思ったけどね。
ーピンポーン
「来たんじゃない?」
「見てくるよ。俺。
そうだったら上げてもいい?」
「うん、よろしく。」
多分、今私に気を使ってくれたんだと思う。
動かないから私の足。
「李那!!久しぶり!」
「久しぶり〜」
「変わらんなお前。」
「蒼空には言われたくない。」
蒼空の変わったところといえば少し髪が伸びたことくらいだもんね。
「李那!!」
「李那、久しぶり。」
「沙良、茉希、久しぶり!」
うわあ、みんな変わんないねえ〜
裕くんなんて毎日あってるから何か変わったとしても多分わかんないと思う、うん。
「さて、李那先生!分からないところが分かりません!」
「小学生からやり直してこれば?」
裕くんが手を挙げながら、目をきらきらさせる。
その顔がうっとおしくて私はニコッと笑いながら軽く毒を吐く。
「…すんません、冗談です。」
「よろしい。」
私はみんなのわからない科目を見ながら順番に教えていく。
裕くんは全て。
海澪と蒼空はなんだかんだ分かってる。
問題は沙良。
多分裕くんより馬鹿だと思う。
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