難病が教えてくれたこと
『…李那、また来たの?』
『お姉ちゃん…』
私だって来たくて来てるんじゃないんだけど…
お姉ちゃんは私に近付いて抱きしめてくれた。
『私もね、苦しかったんだ。
その苦しみが嫌で自殺したの。』
…お姉ちゃん…
この苦しみから解放されたい。
お姉ちゃんは私をじっと見る。
『な、なに?お姉ちゃん…』
『李那も大きくなったねぇ…
私と同じくらいだ。ふふっ…』
…昔はお姉ちゃんみたいになりたくて髪型を真似したりしてた。
お姉ちゃんのあとをトコトコついて行ったりしててよくお姉ちゃんにウザがられてた…
『あのね、李那、よく聞いて。』
『…?』
『ここから先は行っちゃだめ。』
お姉ちゃんは私の頬を手で挟んでおでこをくっつける。
『私も、李那といられて嬉しい。
だけどね、ここから先は行っちゃだめ。』
…ここから先には何があるんだろう…
『ここから先は死者しかいないから。
李那はまだ生きてる。来ちゃダメ。』
お姉ちゃんの怒った顔は生前あまり見たことがない。
ただ、こうして心配してくれてる時は沢山あった。
私が陸上でいい結果を出せなかった時に家を飛び出した時も見つけてくれたのはお姉ちゃんだったな…
『…戻ろ?李那。』
『…』
『李那にはまだここに来る資格はありません。』
お姉ちゃんは涙を流しながら私にニコリと微笑む。
…まるでお姉ちゃんが生きてる頃に戻ったみたいだ。
不思議だ。
お姉ちゃんがあったかく感じる。
『李那がここに来ていい時はまた迎えに来るから、まだ来ないで。』
お姉ちゃんはそう私に伝えて、離れていった。
『…お父さんやお母さん、美那の事、大事にしてね。私の分まで。』
お姉ちゃんは静かに消えていってしまった。
…お姉ちゃんが消えてしまった…
辺りにはまた、前と同じような暗闇の世界が広がっている。
…お姉ちゃんが消えた方向には行ってはいけない。
…反対方向に行けばいいんだっけ…?
微かな記憶を頼りに歩く。
だけど、歩けど歩けど、前のような光がない。
…かなり歩いたんだけどな。
今回は誰の声も聞こえないし…
本当の独りぼっちだ…
【如月李那side END】
【更科蒼空side】
…呼吸困難…?
吸うことが難しくなってくる…か…
俺は家に帰り、パソコンで病気について調べていた。
前から調べなきゃとは思っていたけど、心のどこかで李那の病気は冗談だと思っていて、現実から逃げていたから。
『お姉ちゃん…』
私だって来たくて来てるんじゃないんだけど…
お姉ちゃんは私に近付いて抱きしめてくれた。
『私もね、苦しかったんだ。
その苦しみが嫌で自殺したの。』
…お姉ちゃん…
この苦しみから解放されたい。
お姉ちゃんは私をじっと見る。
『な、なに?お姉ちゃん…』
『李那も大きくなったねぇ…
私と同じくらいだ。ふふっ…』
…昔はお姉ちゃんみたいになりたくて髪型を真似したりしてた。
お姉ちゃんのあとをトコトコついて行ったりしててよくお姉ちゃんにウザがられてた…
『あのね、李那、よく聞いて。』
『…?』
『ここから先は行っちゃだめ。』
お姉ちゃんは私の頬を手で挟んでおでこをくっつける。
『私も、李那といられて嬉しい。
だけどね、ここから先は行っちゃだめ。』
…ここから先には何があるんだろう…
『ここから先は死者しかいないから。
李那はまだ生きてる。来ちゃダメ。』
お姉ちゃんの怒った顔は生前あまり見たことがない。
ただ、こうして心配してくれてる時は沢山あった。
私が陸上でいい結果を出せなかった時に家を飛び出した時も見つけてくれたのはお姉ちゃんだったな…
『…戻ろ?李那。』
『…』
『李那にはまだここに来る資格はありません。』
お姉ちゃんは涙を流しながら私にニコリと微笑む。
…まるでお姉ちゃんが生きてる頃に戻ったみたいだ。
不思議だ。
お姉ちゃんがあったかく感じる。
『李那がここに来ていい時はまた迎えに来るから、まだ来ないで。』
お姉ちゃんはそう私に伝えて、離れていった。
『…お父さんやお母さん、美那の事、大事にしてね。私の分まで。』
お姉ちゃんは静かに消えていってしまった。
…お姉ちゃんが消えてしまった…
辺りにはまた、前と同じような暗闇の世界が広がっている。
…お姉ちゃんが消えた方向には行ってはいけない。
…反対方向に行けばいいんだっけ…?
微かな記憶を頼りに歩く。
だけど、歩けど歩けど、前のような光がない。
…かなり歩いたんだけどな。
今回は誰の声も聞こえないし…
本当の独りぼっちだ…
【如月李那side END】
【更科蒼空side】
…呼吸困難…?
吸うことが難しくなってくる…か…
俺は家に帰り、パソコンで病気について調べていた。
前から調べなきゃとは思っていたけど、心のどこかで李那の病気は冗談だと思っていて、現実から逃げていたから。