ビターなキミと甘い恋を。
「ありがと、家に帰って食べてみる!」


「うん!お母さんとお父さんが、愛夢ちゃんにありがとうって伝えといてって言ってたよ」


「そうなの?こちらこそありがとうございますって言っといてね」


「わかった!」



他愛のない会話をしながら、私たちは駅へと向かう。



実は、今日はまっすぐ帰らず寄り道をする予定。





最近の私たちは、放課後2人で女子トークをするのがマイブーム。



学校の最寄り駅から行ける距離にあるカフェや、ケーキ屋さん、スイーツパラダイスなどのお店で女子トークをしているのだ。



その時間が、一日で1番楽しい時間だったりする。




駅のホームへ向かい、数分待って来た電車へ2人で乗り込む。



今日行くのは、愛夢ちゃんが雑誌で見つけたおしゃれなカフェ。



オープンして数ヶ月しか経ってないのに、予約が取れないほどの人気店で、毎日満席という。



でも、そのカフェ、『fille(フィユ)』は、愛夢ちゃんのお母さんと、『fille』の店長さんと仲良しで、特別にこの日に予約を入れてくれのだ。




しばらく電車に揺られながら、愛夢ちゃんと次の女子トークをする場所を考えていた。




「あ、このケーキ屋さん良くない?」



「わっ、可愛いお店!行ってみたい!」




「ね!・・・・えっと、『gatau(ガトー)』ってお店だって! お店の雰囲気とかめっちゃいいよね〜」
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