夜。〜キャバ嬢の恋〜
夜道
二次会もお開きになって店を出る。
みんな、それぞれ家に向かう。
私は酔いを冷ましながら
歩いてかえることにした。
明日は午後から授業があるし、
大学生の感覚ではタクシーは贅沢。
歩き出そうとすると、店長に呼び止められた。
『ゆうな、歩いてかえるの?』
『あ、はい…うち近いし…』
徒歩30分くらいだしね。
散歩にはちょうどいい。
『中村に送らせるよ。中村もいえ近いはずだから。』
えっ…
そんなっ
緊張して死んじゃうよっ…
私は慌てて言う。
『だっ、大丈夫ですよぅー、かえれますし、明るい道通るんでっ』
『なにかあってからじゃ遅いんだから
酔っぱらいでも、いないよりましでしょ』
店長は中村さんに声をかけて、私を送るてはずを整えてしまった。