甘い恋は復讐の後で
「……カッコイイ。」

 自分には到底不釣り合いな言葉に力が抜ける。
 近くで見ていた哲哉がまた余計なことを口走った。

「君、勇気あるね。
 殺人ショットなんて言われるくらい眼光だけで対戦相手をビビらせる構えなのに。」

 どこかズレた女の相手に加えて哲哉の余計なお世話な突っ込みに辟易する。
 よくよく考えれば2人とも俺が相手をする筋合いはない。

「哲哉は帰れって言ったよな?
 あんたもお世辞を言っても何も出ないからな。」

 目付きが悪いなんて言われるのはしょっちゅうでそんなのには慣れていた。
 それを……褒めるなんてコイツどうかしてる。

 仕事は仕方ないにしても、プライベートは目が目立たないように帽子を被るようにしているし、前髪も目にかかるくらいに伸ばしたまま。








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