愛を私の音色に乗せて。


ちぃ君の言葉一つ一つに勇気がもらえる
再会してまだ2日目だけど、
もう十分な程ちぃ君の事が好き。

でも、
この言葉は一区切りがつくまでは言わないでおこう。

「そういえばさ、歌手になるのってどうやんの?オーディションとか?」

「そうなの、実はね…
これを受けようと思って…」

私が出した紙には

“アサヒナエンターテイメント(ASH)
オーディション”

と書いてある

5月の連休中に3回オーディションに合格すると、契約が結ばれる事になる。

「ここ、めちゃくちゃ大きな芸能事務所じゃん!?
紫音、ここに入るの!?」

「いや、受かるかわからないよ?
でも、まずはダメ元でやってみようと思うの」

初めてのオーディションで落ちたとしても、良い経験と思って前を向く事ができるしね。

「いや、俺は紫音なら大丈夫。お前は凄いよ」

「ふふっ、ありがとう。
でもね…何回か開催されてるんだけど、
毎回すごい人数の応募があって1人しか選ばれないんだ…

無理な可能性の方が高いけど、頑張るしかないよね!」

「1人?!凄い争いだな…。
大丈夫だ、頑張れ」

「うん!」

早く、早くこの夢を叶えたい。
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