Bloody Kiss♡
魔族の‥?
デートだって言うから、内心 楽しみにしてたのに‥
あたしは、不服だった。
きっと、この場所も悪魔の花嫁になる為に必要な何かなんだ。
セトは、チケットブースを通り抜け
「行くぞ。」
と、あたしを促した。
落胆したまま、彼のあとをついて入場ゲートへと向かった。
言うまでも無く、中は西洋風のお化け屋敷そのもの。
ワゴンでポップコーンを売るフランケンシュタインや、グッズを販売するトロール、狼男や魔女のクルー、それに、ゴブリンらしき生き物も、そこかしこにウヨウヨいる。
これじゃ、大好きな【ビートル・ジュース】のショーだって演じているのは、きっと本物。
「とりあえず、何に乗る?」
質問されたけど
「こんなとこ、つまんないし。」
あたしは、帰りたい気持ちで いっぱいだった。