だから僕は、笑顔でサヨナラを叫ぼう



そして、ゆっくり、ゆっくりと黒色の物体に近付いていく。


……慎重に。落ち着け。慌てるな。


そう自分に言い聞かせる。

いくら鈍いとはいえ、気付かれたら食われる。


そうなったら……。


慌てて頭を左右に振った。

嫌な考えはよそう。

今は、集中しなきゃ――。


「にゃおん」


不意に、鳴き声が聞こえた。


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